★サロン、ネビィル★

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――― 「‥ふむ、まあまあエロい仕上がりですね」 白いワイシャツに黒のウエストコート(ベスト)、細身のネクタイ、黒のスラックス、確り磨かれた革靴 そして、黒の長エプロン(腰から下に長いエプロンの事) これらを身にまとい、何とも言えないジルベルトの感想に溜め息1つ‥‥ 少し襟首より長くなってしまった髪をゴムで縛り、でかい姿見の中の俺を眺めた 『‥なんで俺が、こんな格好をしなければいけないんだ』 なにより、このジルベルトと一緒と言うのが嫌だ 「金が無いと言うから“親切で”働かせてやろうと言う、クライブからの感謝の気持ちではないですか あの人は、素直ではないですからね。クロに助けてもらった借りを返したいのでしょう」 どこらへんが感謝なの? ジェロームが日本までのお金を貸してくれるって言ってくれたのに 其を遮り、ならウチのサロンで働かせてやる ってこれ見よがしに邪魔しただけだろが! 「実際、ホールスタッフが足りなかったので良かったですよ このサロンのスタッフは、見た目も重視されるのでなかなか人が雇えなくて困ります」 そんなジルベルトもカッチリとした黒のスーツを着て、後ろの髪は編み込んで前より清潔感の有る格好だ 確か、店の警備を担当しているとか 『‥まぁ、まだストーカーを何ともしてないから直ぐに帰るとか無いけど 金を稼ぐのはここじゃなくても‥』 「売春でもする気ですか?」 『普通にどっかでバイトとかの話しだよ!!』 本当にこの人はイオンと血が繋がってないのかよ?! そっくり過ぎて怖い‥ .
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