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「‥ふむ、まあまあエロい仕上がりですね」
白いワイシャツに黒のウエストコート(ベスト)、細身のネクタイ、黒のスラックス、確り磨かれた革靴
そして、黒の長エプロン(腰から下に長いエプロンの事)
これらを身にまとい、何とも言えないジルベルトの感想に溜め息1つ‥‥
少し襟首より長くなってしまった髪をゴムで縛り、でかい姿見の中の俺を眺めた
『‥なんで俺が、こんな格好をしなければいけないんだ』
なにより、このジルベルトと一緒と言うのが嫌だ
「金が無いと言うから“親切で”働かせてやろうと言う、クライブからの感謝の気持ちではないですか
あの人は、素直ではないですからね。クロに助けてもらった借りを返したいのでしょう」
どこらへんが感謝なの?
ジェロームが日本までのお金を貸してくれるって言ってくれたのに
其を遮り、ならウチのサロンで働かせてやる
ってこれ見よがしに邪魔しただけだろが!
「実際、ホールスタッフが足りなかったので良かったですよ
このサロンのスタッフは、見た目も重視されるのでなかなか人が雇えなくて困ります」
そんなジルベルトもカッチリとした黒のスーツを着て、後ろの髪は編み込んで前より清潔感の有る格好だ
確か、店の警備を担当しているとか
『‥まぁ、まだストーカーを何ともしてないから直ぐに帰るとか無いけど
金を稼ぐのはここじゃなくても‥』
「売春でもする気ですか?」
『普通にどっかでバイトとかの話しだよ!!』
本当にこの人はイオンと血が繋がってないのかよ?!
そっくり過ぎて怖い‥
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