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ジェロームの両親は、既にこのサロンを婿になるクライブに任せ
夫婦でベネチアに移住してラブラブに暮らしているらしいので不在
ジルベルトという強い助っ人をつてで借り出してもらった為、安心して旅立ったと聞いた
息子に関心が無いのか、それとも其だけジルベルトと言う男は疑う事の無い強さを誇るのか‥‥
関わりたく無いな、マジで
「さ、開店の時間が迫っているのでホールに行きますよ
一応、スタッフ全員クロに武器を向けた者達なので揉めないで下さいね」
俺に言わずにチワワ部下達に言え
基本的に敵意を向けてるのはあっちなんだし‥
『俺からは手は出さないよ、相手から出してくる確率の方が高いだろ確実に』
「頑張って下さい」
この野郎、人事だと思って(怒)
ガチャ
俺の静かな殺意を軽く受け流し廊下へとさっさと出ていくジルベルト
そのあとに続いて出る前に改めて室内を眺める
地上の店とはガラリと違いネオゴシック様式の内装
この、今いる控え室も古いが手入れの行き届いたクラシカルな調度品や装飾で
しっとりとした落ち着いた空間になっていた
流石、裏と言えど多くの有力者を向かえて来た由緒あるサロンといったところか
小さな感心を込めて辺りをキョロキョロと見ていると、控え室から出て数分もしない内に、天井が高く華やかなホールに着いた
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