★トラブルは必然的に★

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「クロ、VIPルームに一緒に来て下さい。 私のボスを紹介します」 『は?』 何、持ち場離れてんだよ 客の要望で準備していたロシアンティーのジャムの蓋に手をかけた俺は 地下の専用ホームで警備をしている筈のジルベルトに目を丸くする ボス? ジルベルトの貸出し元って事か‥ 『俺、関係ないじゃん』 “失われた血統” 少なからずノエルの関係者かも知れない奴には今は会いたくない 絶対面倒事になる、バーミンガムの墓にもまだ行ってないのに、新たなる問題を抱え込みそうで嫌すぎる 「じゃあ仕事です、来なさい」 じゃあって何だ! 取って付けたような理由付けやがってコイツ 『嫌』 こうなったら意地でも行くか!! 何かと理由付けて逃げ切ってやる 「はぁ、貴方という人は‥‥」 ガシャャン 此からお互いの揚げ足を取る静かなる戦いが始まると思われた刹那 「きゃーーーー!!」 絹を切り裂く様な女性の悲鳴が優雅な空間を震わす 「‥‥‥迎えに来たよ」 場にそぐわない一人の狂気に満ちた男 『‥忘れてた』 .
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