★トラブルは必然的に★

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動揺するかに思えた店内は思ったより騒ぐ者はいない 大物ばかりがいるせいかドッシリと構え、事の行方を見守る客達 先程、叫び声をあげたのは新規の客が連れてきた一般の女性だったらしく かなり動揺していたがスタッフが素早く宥めて控え室に連れていく 「迎えに‥‥」 叫びたくなる気持ちも分かるけどね なんせ、再び現れたストーカー男は全身血だらけだったのだから‥‥ ポタポタ‥‥ぽた 「下にいた5人と連絡が取れません、死にましたか」 なんと言う‥ ジルベルトが暢気な声で、着けている通信用のイヤホンマイクに呼びかけるも応答はないらしい 『警備の不手際だな』 ジルベルトがチラリと俺を見た 馬鹿な事考えるなよ(汗)? 「‥‥‥‥‥逝ってらっしゃい」 ドカッ 『ええええ?!』 華麗に回し蹴りをくらい、勢いで真っ赤なサンタならぬ 真っ赤なストーカーの前に立ち塞がってしまった俺 必然的に凶悪な敵意を一身に受ける理不尽さ‥ 『‥忠告を無視するって事は命の保証はしないぞ?』 「‥ジェローム‥‥約束‥」 取り敢えず、脅しのつもりでストーカーのリシャールに言ってみるも完全スルー もしかしたら俺の事さえも目に写ってないかも知れない 「あー‥‥」 ユラユラと定まらなかったリシャールの視線と体がある一点で止まる ジェロームを庇うように立つクライブ .
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