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病院に香織のお父さんが駆けつけて来た。
とても真っ青で独り言なのかずっと謝罪の言葉を口にしながら泣いていた。
どうやら香織のお母さんは相変わらずのようだ。
そして長い時間待つ事になり、あたしは不安で妹の手をずっと握りしめながらお兄ちゃんに「香織は大丈夫やんな?」と何度も何度も繰り返し聞いていた。
それからどれぐらい待っただろう、処置室から先生が出て来て、お父さんと香織のお父さんに状態を説明している、私には何が何だかわからない……。
香織は……どうなるんやろ……
ただそれだけしか頭に浮かばない。
香織は傷つきやすくて泣き虫で寂しがりや……昔からそう。
でもだからと言ってこんな試練を与えるなんて神様は酷いとあたしは思った……。
それからしばらくしてから香織の病は胃潰瘍と肺結核と判明。
香織は大丈夫なんかとあたしは疑問を抱え続けていた……。
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