高校へそして悪夢の日々

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香織が本当の家族のとこへ戻ってからあたしの家は静かだ。 元々無口なお父さんは更に無口になり、お喋りで明るく元気なお母さんもあまり喋らなくなり、お兄ちゃんもぼーっとして家族の中で一番うるさい妹の清香(さやか)だけが変わらず、賑やかだった。 家に戻った香織の顔にはアザが出来て、聞いてみたらやっぱりおばちゃんのせいらしい。 おっちゃんが居る前では優しいお母さんだが、おっちゃんがいなくなると普段のお母さんに戻り、香織に暴力を振るとの事。 香織はおっちゃんに心配かけまいとアザは化粧品で隠し、なんとか中学の卒業式までやり遂げた。 あたしはヘルパーの資格も欲しかったため、福祉課の高校へ、香織は普通科の高校を卒業してから看護学校に入ると言った。
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