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香織はやがてストレスで体調を壊し、胃腸炎になり入院を再びする事になった。
胃腸炎で治るまでは点滴のみで香織はみるみるうちに痩せ細り、あたしがお見舞いに行くと窶れた顔に無理に笑みを浮かべ、あたしに話しかける。
「葵が高校生活、楽しいみたいで良かった!私は楽しくないけど葵が楽しいなら私も楽しいし」
香織……
無理に笑わなくていいんやで?
疲れてんやろ?
ご飯食べたくてほんまは泣きたいんやろ?
それやのに無理に笑わんといてよ……。
あたしはただ香織が無理している姿を見てられなかった。
違う、見たくなかった。
そんな香織に更に不幸を重ねるかのようにおっちゃんが脳内出血で倒れて意識不明状態に陥ってしまう。
「お父さん……!!」
入院中の香織は自分の体も辛いのにおっちゃんが入院したICUに何度も看護師さんや担当医の許可を貰って足を運んでいた。
それでも香織の願いは虚しくもおっちゃんは入院してから2日で静かに息を引き取った。
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