序章

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香織の家に着くとお父さんがベルを鳴らす。 でも返事がない、ドアを叩いても一緒だ。 だからお兄ちゃんが窓に登って入った。 お兄ちゃんが入ってしばらくするとお兄ちゃんが急いだ様子で中から鍵を開け、ドアを開ける。 すると、お兄ちゃんが青ざめた表情で座りこんだ。 「お兄ちゃん?どないしたん、香織は?」 「香織が……ぐったりしてんのに家の中、おっちゃんも叔母ちゃんも誰もおらん……」 お兄ちゃんの言葉を聞いてお母さんが慌てて家の中へ入った。 あたしは恐る恐る入って行くとリビングで顔や腕、足、お腹にアザができて、ぐったりしてる香織がいて、私は思わず泣きながら香織の名前を呼んだ。 「香織!?香織っ」 その後、お父さんが救急車を呼んで救急車がくれば救急隊の人が香織に話しかけたり機械を付けたりしていたのは今も鮮明に覚えている。 香織は病院に運ばれてお母さんはその間に香織のお父さんの会社に電話をしていた。 香織のお父さんは仕事の都合上、仕事場に泊まる事が多く、お母さんの話しだとそのストレスで香織のお母さんは香織を虐待していたと言う。
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