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中学2年生の夏、香織は半年という長期入院をした。
入院になる1週間前の日から香織は高熱を出し、寝込み続けていた。
そんなある日、あたしがお水と薬を届けに香織の部屋に入った直後、香織が吐血していたのだ……。
「香織!?どないしたん、今お母さん呼んで来るから!!」
あたしはすぐさま香織に駆け寄り、しばらく背中をさすった後、お母さんを呼びにリビングへと向かう。
「お母さん!!大変や、香織が血吐いてるっ」
あたしの言葉にお母さんの顔は青ざめ、急いで救急車を呼び、救急車が来る間、お母さんはずっと香織の背中をさすっていた。
やがて救急車が来た頃には香織はぐったりとし、真っ青でただ救急隊の人から応急処置を受けていた。
病院に着けば機械の音がやたらと響く。
香織はどうしてしまったのだろうかとこの時は頭が真っ白だったのを今でも覚えている。
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