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「弱くたっていいじゃない。君はそのままがいいよ。強いところも弱いところも含めて僕は君が好きなんだから…」
「ヒバリさん…」
格好良い…と惚れ直すくらいの綺麗な顔立ちにぽぉっと呆けたように見とれてしまう。
そのまま綱吉は安心したかのように雲雀の腕の中で身を委ねた。
雲雀自身も綱吉の身体に腕を回していたが、ふと何やら訝しげに眉を寄せ、何か突如思い立ったかのようにポソリと言葉を口にした。
「ねぇ、間違っても僕以外の他の奴になんか弱ってるところ見せちゃダメだからね」
始め、何を言われているのか解らず、キョトンとただ見つめ返していた綱吉だったが、暫くしてようやく言葉の意味を理解したのか、嬉しそうに笑った。
「…はいっ!」
延滞期も終わり、これにて一件落着な二人ではあったが、実際のところ二人がお互いにすれ違っていた期間というのは7日に満たない程短く、たった一週間内の呆気ない出来事であった。
その事実について、今までの一部始終を観察するが如く影でこっそりと見て来た某アルコバレーノからすれば、ただのろけているだけの馬鹿ップルにしか見えなかったという…
だが、世間では喧嘩別れというのも実際存在する。
それと比べればまだマシな方かもしれない…
END.
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