俺は魔王…の息子。

2/13
6人が本棚に入れています
本棚に追加
/20ページ
黒い模様があしらわれた気品ある広い豪華な部屋。そこに暗い紫色の髪で青い目をし、整った面持ちの少年がいる。 彼は憂鬱そうな顔で紅茶をすすりながら1人椅子に腰掛けていた。 こんにちは。俺は魔王の息子、エリオット。 俺の父、現魔王は勇者にやられた傷でもう長くない。つまり、もうすぐ次の魔王に俺がなる。 1人広い私室で静かに手を組んで机の上にひじを突く。 「冗談じゃねぇぇぇぇぇ!!!」 机をバン!と叩いていきなり叫ぶ。 えぇぇぇぇぇと部屋に声が響きわたって、また静かになる。 そう、俺は魔王なんかになりたくない。
/20ページ

最初のコメントを投稿しよう!