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黒い模様があしらわれた気品ある広い豪華な部屋。そこに暗い紫色の髪で青い目をし、整った面持ちの少年がいる。
彼は憂鬱そうな顔で紅茶をすすりながら1人椅子に腰掛けていた。
こんにちは。俺は魔王の息子、エリオット。
俺の父、現魔王は勇者にやられた傷でもう長くない。つまり、もうすぐ次の魔王に俺がなる。
1人広い私室で静かに手を組んで机の上にひじを突く。
「冗談じゃねぇぇぇぇぇ!!!」
机をバン!と叩いていきなり叫ぶ。
えぇぇぇぇぇと部屋に声が響きわたって、また静かになる。
そう、俺は魔王なんかになりたくない。
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