歌うこと

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「自分で考えたのか?」 「…………」 「“話せない俺は、唄う”…か。ふうん」 カッと顔が赤くなるのが自分でもわかった。 見透かされてる気がして、この歌が俺のことってバレたのかもしれなくて、恥ずかしかった。 「話せないなら、もっと歌え。 お前、名前は?」 「…ぁ、ゅむ…」 喉の奥から無理やり絞り出すような声が出てきた。 声が聞こえたのかはわからないが、目の前のヤンキーは微かに笑った。
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