いつもの学校

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九条くんは、しゃがみ込んだ僕の手を掴んだまま。 小さくため息をついたと思ったら急に僕を持ち上げた。 向き合うように抱っこされ目が合う。 「なんか喋れ」 「…?」 喋る?何か話せってこと? 何でそんなこと…… 僕が、そんな簡単に話せるわけがないの、昨日の歌で分かったくせにさ。 「なあ、…まだ?」 “無理”って意味を込めて首を横に振る。 それに、そろそろ立てそうたから降ろしてほしいんだけど。
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