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九条くんは、しゃがみ込んだ僕の手を掴んだまま。
小さくため息をついたと思ったら急に僕を持ち上げた。
向き合うように抱っこされ目が合う。
「なんか喋れ」
「…?」
喋る?何か話せってこと?
何でそんなこと……
僕が、そんな簡単に話せるわけがないの、昨日の歌で分かったくせにさ。
「なあ、…まだ?」
“無理”って意味を込めて首を横に振る。
それに、そろそろ立てそうたから降ろしてほしいんだけど。
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