気になる人
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「明日」 部屋を出ていこうと背を向け、ドアノブに手をかけた九条くんが、立ち止まり振り返った。 意味がわからず、首を傾げていると 「楽しみにしとけ」 それだけ言って、九条くんは出ていってしまった。 そのときの顔は、何かを企んだようなニヤリとした笑みを浮かべていて、怖かった。 やっぱり、さっき綺麗だと思ったのは気のせいだったみたい。 だから胸がドキドキしたのも、きっと気のせい。
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