歌うこと

3/14
前へ
/169ページ
次へ
未だに慣れることがない寂しさを紛らすように、僕は机に向かい作詞を始めた。 ・・・ 『平気だよ』って強がっても 溢れた涙は止まらなくて 『平気だよ』って言いたくても 詰まった喉から声は出なくて 大切な人に何も伝えられない 俺の声は、何のためにある? 大切な人を元気づけることさえ できない俺は、何のために生きている? 『ひとりぼっちの俺は、唄う 話せない俺は、唄う 笑えない俺は、唄う 発した声は意味もなく 誰にも聞かれず、寂しく消えた ………………』
/169ページ

最初のコメントを投稿しよう!

382人が本棚に入れています
本棚に追加