小さな悲劇

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「……ん………ここ、どこ?」 目に入ってきたのは、木で出来た天井。 懐かしく感じる。 昔、お母さんと住んでた家に似ている気がする。 「………お母さん……」 感傷に浸っている場合ではない。 ここはどこなのか・・・・・・・・ 記憶を辿っても、魔物に襲われたところから先が思い出せない。 頭が痛い。 ――――お母さん 危険な場所ではない、はず・・・・・・・・ 腕に、包帯が・・・・・・・・ 治療・・・・されて、る・・・・・・・・ 考えが支離滅裂な状態。 思考が纏まらなくて、イライラする。 いや、焦っている。 ――お母さん ―――――会いたい 母の顔が無意識に浮かぶ。 楽しく、笑っている。 「お母さん・・・・」 それを最後に私の意識はまた途切れた。
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