罪深きモノ

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乾いた音と鋭い痛みが連続して襲ってくる 「お父さんやめてっ!!ごめんなさいっ!!!もうやめてっ!!」 彼女が泣き叫んでも、止めに入る者などどこにもいるはずもない 父と呼ばれた男はなおも少女を打ち続ける 「お前がッ!!お前があいつの変わりに死ねば良かったんだ!!お前みたいな娘を庇って死ぬなんて、あいつも馬鹿な女だ!!」 父の放つ一言一言が彼女を深く傷付ける 「あいつが…、あいつが生きてさえいてくれれば、俺はそれで良かったんだっ!!!」 涙をこぼしながら叩き付けるように叫ぶ父に、もはや堪えきれず、フィーアは崩れ落ちた 「ううぅ…、お母さん…、お父さん…、ごめんなさい…!!生きていてごめんなさい…!!お母さんを…殺してしまって…ごめんなさい!!!」 耳を塞ぎ、これ以上傷付けないでと言うようにひたすら身体を小さくするしかフィーアには出来なかった
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