揺蕩うモノ

4/5
前へ
/14ページ
次へ
奴隷から流れ出る血が鈍く光り、灰色の地面を赤黒く染めている 止めに入った上司はチッと舌打ちして近くの奴隷を呼び寄せた 「おいっ!!こいつを小屋まで連れていけ!!」 呼ばれた奴隷が気を失った奴隷を連れていくと、止めた上司は呆れながら諌めた 「奴隷を必要以上に傷付けるな。少しでも早く皇帝様の要望を叶えねばならんからな」 「申し訳…ありません」 「次からは程々にしておけ」 頭を下げて謝る監守に手を降って仕事に戻るよう指示すると、自分も踵(きびす)を返した .
/14ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加