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「お、出口だ」
長いトンネルのような場所を抜け、草原の広がる場所に出た。
「ゲイボ・・・・初樹、着いたよ」
背中ですやすや寝ている少女を起こして自分で立たせると、改めて辺りを見回す。
「熊田・・・・ここはどこ?」
「さあね、知らないよ」
目をゴシゴシ擦って眠気を飛ばしている初樹の質問に答えつつ、辺りに村などがないか捜す。
「生き物は・・・・沢山いるな」
「あ、ウサ―――」
ええ、ウサギだよ、ウサギですよ。
顔だけね。
顔はウサギ、体は人間のボディビルダー並にムキムキしている。
「初樹、あれは人間がウサギの皮を被っているだけだよ」
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