君は私が大嫌い

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「おいブス、邪魔」 「……あ、ごめん」 冷たい視線。 私をジロリと睨む目。 紛れもない、大好きな幼なじみ……桐谷倫(キリタニリン)からのもの。 次の授業の用意をしようと、ロッカーの前で立っていたら、倫の通行の邪魔になっていたようだ。 ロッカーは下の方にあり、私はしゃがんでいる状態。 冷ややかな目で見下されている。 ……嫌でも、嫌われてるって分かってしまう。 心がナイフで刺されたような感覚。 「ったく、どんくせーなぁ」 「……わっ、きゃあ」 倫にドスッと背中を蹴られる。 その衝撃で、私は教室の床に倒れ込んでしまった。  
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