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「じゃあ…リーダー」
と、アイダちゃんに促されて、お互いジョッキとグラスを手にしたら。
「二人ともドラマお疲れ様でした~」「俺達お疲れ~!!」
中が零れそうなくらい勢いよく合わせてから。それぞれの早さで飲んでいく。
「…っくぅー。何か…沁みるなあ」
凄い勢いで1杯目の中ジョッキを飲み干したら早速2杯目をオーダーしようとするアイダちゃんに。
ロックグラスの梅酒を舐めるみたいにちびちびと飲んでた俺は思わず。
「早ぇなアイダちゃん…ヤケ酒じゃねえんだからもちょっとゆっくり飲めよ」
「ヤケ酒じゃないよ…一応、飲まないわけじゃないけど撮りの間はセーブしてたからね。――セーブと言えばさ…」
「ん?」
「リーダーと颯ちゃん。まだ解禁してないんだって?」
何処かでこの話題は出てくるだろうとは思っていたけれど。まさか始めっからかよ…。
「その事は、この場では良いだろ?探偵ドラマお疲れ会なんだし」
「ダメ~。――心配してるんだから。ねえ。ぶっちゃけ颯ちゃんと最後にしたの、どれくらい前?」
始めのうちは欲求不満かってくらい颯君とヤってる夢見たりもしたのに。
最近は夢ですら会えなくなってきてることに気づく。「3月からだから3か月…もう4か月近いかな」
「じゃあ二人で会ったの、どれくらい前?」
「一緒に撮りした日には食事したりもしたけど…それも、最近減ってるかな…――最後は1カ月前だ」
うーん。と、早くも頬をほんのり染めてるアイダちゃんが。俺よりも深刻な顔して腕を組んだ。
「メールも減ってるし…。――あむあむの感想もまだだし…。颯君だけだぞ、反応ないの…」
「颯ちゃんママゾンで発売日当日に手に入れた、ってニノから聞いたよ?」
「だったらどうしてだ?――買ったらいつでも読めるからもういいや…ってなっちゃったってコトか?」
颯君にとってはその程度なんだ、って自分で言いながら傷つく。
「何かねぇ――『表紙見たら怖くて開けなくなった』って言ってたみたい」
「なんだよソレ…」
「ニノなんか俺がしつこく『見ちゃダメ』って言ってたから、イケナイ雑誌みたいにこっそり隠れて読んてたよ」
まあそれくらいの破壊力だったってコトだよね…。
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