キラーチューン(颯×サトリ)

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さっきの寝言のことは、皆には黙っててくれ、ってニノにお願いしたら。 『別に誰に話す気もないですよこんな恥ずかしい事。ただ…颯さんね。夢にまで見て仕事に支障が出るなら我慢する意味ないでしょ…』 そんな意味ない禁欲なんかやめちゃえやめちゃえ!って仕事終わりの帰りがけにも、俺は追い立てられるようにまたこっぴどく叱られた。 『じゃ…俺は今からアイダさん家に行って、超ラブラブな夜を過ごしてきますからごきげんよう』 なんて、ホントに要らない情報を俺にくれてから、ニノは楽屋を去って行く。 俺だって何時もだったらここで、サトリ君に今夜どうかな、って予定を確認するところを。 そのまま連絡せずに、自分の家にすごすご帰ることになった。 『仕方ない…今夜もサトリコレクションで晩酌するしかないな…』 実は録り溜めてる番組を、サトリ君が可愛いトコロだけを編集して最終的にディスクに焼く、というコレクションをここ数年やっているけれど。実は誰にも話してない。 『マメだね』というプラス評価ならいいけれど。サトリ君なんか『何だソレ!直ぐ捨てろ!!』ってメディアシュレッダーでディスクを粉砕しそうだし。ニノやコノルンからは、多分冷たすぎる反応が返ってくるだろう。唯一解ってくれそうなアイダちゃんもきっと。『颯ちゃんって…そういうので自分を慰める人なんだ…』って憐れんだ目で俺を見るに違いない。  家帰ってシャワー浴びて夕飯食べてパソコンのメールチェックして…と色々やってたら。寝る予定時間までもう1時間も無いくらいになってた。  明日は朝早い五輪関係の選手の取材が入っていて。アスリートに会うのにグロッキーになってるわけにいかない。 「サトリコレクション見たいけど…時間ないな…」 サトリ君の可愛い名場面見て萌えてから寝ようって思ってたからベッドに横になってがっかりしてたら。 スマホのメール着信の振動を枕越しに感じた。 『サトリ君』 送信者の名前がディスプレイに流れるのが見えた途端。思わずがば、っと起き上がった。 『どーっちだ?』って表題も気になるそのメールを開くと、 2つの画像ファイルを開いてみると両方とも右耳だけがクローズアップされた写真。 ただ俺は、何時も前から後ろからよーく観察してるから解ってる。 『2番』
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