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『2番』って、返事が来て。俺の耳どっちだクイズ(←(笑))に見事正解した颯君は。
――人よりちょっと小さめで肉付きが薄くて。形が綺麗で可愛くて、甘噛みしたり吐息を吹きかけたら、解りやすく反応してすぐ真っ赤になっちゃうトコとかすごく好き。簡単すぎる。サトリ君クイズとしては初級だね――
なんて、恥ずかしい事を延々書いて送ってきたけど。
俺は自分の耳だってちゃんと形なんか解ってないから。
颯君がきちんと正解してくれてちょっと嬉しくなる。
『正解』
ってまた短い表題つけて。
『ちなみに1番はアイダちゃんの耳でした。――じゃ。おやすみ』って、これまた短い本文だけで送信。
ホントはさあ、こんなメールじゃなくて。耳元で颯君の声聞きながら眠りたい。
―――サトリ君。
肌を滑る指先。
欲情で潤んだ黒い瞳に見つめられるだけで、俺の身体の熱は直ぐに上がる。
触れ合う身体で感じる颯君の鼓動は力強くて。
鍛えてる腕でねじ伏せられて。
呼びかけたいのに声が出せない。
―――っ。
颯君、って声を挙げたいのに。触れたいのに。
もがいても、縛られたように動けなくて。
叫ぼうとしても、喉からは息が漏れるだけ。 ―――どんどん上がるカラダの熱が、ただ苛むように俺の身体を灼いた。
――ギシ…と自分が立てたベッドの軋みに驚いて目を見開く。
「あ…」
びくりと身体が跳ねるあまりにも唐突な覚醒で。
夢見ただけで完全に興奮して上がってる息をなんとか落ち着かせるように深呼吸。
寝入ってから多分そんなに時間は経ってない。
中々落ち着かない鼓動と、リアルすぎる夢。
颯君の力強い腕に抱きしめられて、組み敷かれるのを想像しただけで興奮してる。
『俺どんだけ溜まってんだ…』
最後に颯君とヤッたのは1か月以上前か。
いくらなんでも、夢に見るなんて、どれだけ欲求不満なんだよ俺。
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