はい!今日も始まりました!EEラジオ――

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「つまんないよ。」 「え?何か言ったか?」 「ううん。」 小路を抜けるまであともう少し。 ラジオの音はもう聞こえない。 「なぁ。1つだけ頼んでもいい?」 「何?」 「10年後に、もう一回一緒に来てよ。」 広輝は立ち止まって、こちらを見て笑った。優しい笑顔だった。 「あぁ。また来ようぜ。10年後に。」 「覚えてろよ。」 「お前が、覚えてれば大丈夫。」 「あほ。」 それから10年後の未来について話ながら家に帰った。 10年後。 もう、あのラジオは壊れて動かなくなっているかもしれない。 つけっぱなしにしてしまったから、電池が無くなっているかもしれない。 もしかしたら、あの場所は無くなっているかもしれない。 だけど、きっと行こう。 2人で。 僕らだけがリスナーだったあの場所へ。
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