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はい、時刻は昼前。
今日は式と魔装作成だけだったのでもう自由行動だ。放課後ともいう。
そして俺は、何故かティナに連れられ町へとくりだしていた。
「なあ、ティナ」
「なによ?」
俺は疑問をぶつける。
「俺は寮への行き方を教えて欲しかったんだが」
「そうだったわね」
だがティナは依然として歩を進める。
「だって、時間もあるし部屋に籠もるのなんてつまらないじゃない。
それに私はまだ寮に帰るつもりもなかったし、せっかくだから」
「せっかくで人を巻き込むな」
ティナはアウトドア派という事が分かった。
因みに俺はインドア派だったよ。
「それにあんた、話に聞くとまだこの町に来たばっかなんでしょ。
案内してあげるから感謝しなさいよね!」
振り向き、ビシィッという効果音がつきそうな勢いで俺を指差す。
その指は俺の顔に向けて差したためか角度が高い。
こっちからしたらちっちゃい子が無理に威張ろうとしているようにしか見えない。
まあ、言葉は粗いかもしれないが俺を気遣ってくれているのは本当だろう。
その好意に甘える事にする。
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