金髪ドリルといえばワタクシでしてよ。

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 その後、ガブリエルからメモらしきものを渡されて、無理矢理追い出されたワタクシは宛もなく近辺を徘徊していました。  今までお使い等は全て妹に任せていたツケが回ってきたのかしら。屋敷の周りなのに初めて来た場所の如く分かりません。  するとどうでしょう。  前からこの町の学生さんらしき青年が歩いてくるではありませんか。完璧な女には男も自ずと近づいてくるモノなのです。  ワタクシは、チャンスと思い青年に声をかけてみました。 「そこの学生さん。ワタクシをペットショップまでエスコートして下さいな」 「構いませ……スイマセンッシタアアアアアア!!」  青年は一度凍りついたスクリームのようになった後、止まったら死ぬマグロよろしくの勢いでワタクシの横を走り去って行きました。……何でしたのあの人。  その後、道行く人達に尋ねてみましたが 「命だけは、命だけハァアアアアアアア!!」 「助けてェェエエエエエエエエエエエ!!」 「殺されるゥゥウウウウウウウウウ!!」 「ひぁばあああああああアアアアアアア!!?」  ワタクシの顔を見た瞬間、誰もが殺人鬼に遭遇した人の顔をして逃げていくのです。この町の人間はなんて無礼なのでしょうか。  しかし、ワタクシは美しい。そう考えると、恐らくさっきの男達はこの美貌を見つめることすら恐れ多いと感じたのでしょう。無礼だなんて失礼な事をのたまっていたのはワタクシの方だったのかもしれません。  そんな時でした、携帯から着信音が鳴ったのは。
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