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『もしもし、ルシーナ?』
「ならアナタは誰の携帯に電話を架けているのです。間違い電話とでも言って差し上げましょうか?」
「言ったら、今日からアンタの飯抜きね」
「すみませんでした」
すれ違う人に電話ごしに頭を下げているのを見られてしまいました恥ずかしい、妹には後で復讐すると誓います。
「んで、今どこいるの」
「家の門の手前ですわ」
「ハァアアアアアアア!? アンタ家出てからどんだけ時間経ってると思ってんの、もう一時間過ぎてるわよ!?」
そう言われましても場所が分からないのです。その旨を伝えると、雄叫びのような怒声をあげ、イライラした口調で道順を言ってきました。
「いい、ちゃんとメモりなさいよ? アンタ、記憶力全くないんだから」
「不必要なことは覚えないだけです」
「そう、なら今までの説教全部受け流してたのもそういう理由からだったのね、アンタ家帰ったら覚悟しなさいよ」
理不尽な死刑宣告が下りました。
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