第1話

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 叔父が久しぶりに家に帰ってきた。  叔父は沖縄県に住んでいるので1年に1回しか来ないことが多いのだが。  さらに家の固定電話がなく、携帯電話も電話番号をよく変えるので電話もいつも一方的にかかってきていた。  それなのに数十分くらいしか家に来ないので来た時に、用事があったりして俺もあったことが数回しかないし。 「やっぱりここのケーキはいつ食べてもうまいな」 「だね」  母さんが作ってくれるケーキはなかなかおいしい。店に売れるほどうまいと言うと違うが。  そして叔父が食べ終わると。 「――今日は拓斗にプレゼントがあるんだ。」  といい。笑顔で透明な液体が入った小瓶が入った小さい箱をくれた  そのあとすぐに帰って行き、空港に向かっていった。  叔父がくれた小瓶には一言しか書かれていなかった {退屈な日常が変わる薬}と。  飲んでみたいが何かが起こる気がしたので、一応保留にしておいた。 リビングのテーブルに置いといたままで。  一方、その頃叔父はあいつがどんな動物に『変わる』か想像して少し笑いながら飛行機に搭乗していた。  別の薬を使わないと人間には戻れないことを知らずに…… -朝- チュン……チュン   雀の鳴き声で目が覚めた。  俺は朝起きて、冷蔵庫にあるお茶をコップにそそいで飲んでいると、ふと薬のことを思い出しテーブルを見た。が、ふとそこにおいておいた小瓶が……空になっていた。  父さんに聞いて見ると、 「あぁ、それならお茶のボトルのなかに混ぜておいたよ(笑)」  と笑いながら答えた。  …………えっ  嘘だろ?
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