無力

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ドーム 風切「ここなら暴れられるでしょ」 佐天「はいっ」 風切「いいよ。かかっておいで」 佐天「…痛い目見ますよ?」 突然、佐天の身体が消えた。 いや、消えたのではない、隠れたのだ。自分の能力で。 風切「っち!どこだ…」 タタタッ 佐天「ここに人工太陽があって助かりました。」 風切「どこにいるんだよっ」 佐天「えいっ!」 風切の身体が黒くなっていく。 途端に太陽の照りも強くなる。 佐天「ははっ、知ってますか?太陽とかの熱って黒いものに集まりやすいらしいですよっ」 風切「うぁっアチッ」 佐天「無力ですねーレベル5がレベル2に何も出来ないままやられるなんて!」 風切「うぁぁぁぁ…」 風切は炭になった。 佐天「初春ー!やったよー!」 初春「さ、佐天さんっ!後ろっ」 佐天「えっ」 風切「強いね。あんな戦い方もあるのか。」 佐天「な、なんで生きてるのっ」 風切「君が戦ってたのが…物質の作り出した残像だったら?」 佐天「!」 風切「まだやるかい?」 佐天「当然。」 風切「ならおいで。」 佐天「レベル5が…なめないでよねっ」 再び佐天は消えた。 絶対に相手には自分の存在を確認できないと思っていた。 風切「そこかな?」 ヒュン 一つの空気の槍が佐天の真横の地面に刺さった。 佐天「えっ、なんでわかったの…?」 風切「俺の能力を忘れるなよ?空気の振動で相手がどこにいるかくらいわかる。」 風切「そして、さらにお前みたいなやつは特別守りが固い訳じゃないから使わないけど、空気が、風が俺の武器だから。」 風切「お前は常に監視され、常に命をねらわれてる状況にいたんだよ。」 佐天「そ、そんなっ」 風切「まだ続けるかい?」 佐天「ま、参り…ました」
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