――追憶――

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キュイィィィン 機械音が鳴り響く… 「あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛」 少年の痛々しい叫び声が響き渡った。 シーン 「やったぞ!実験は成功だ!この調子で“天使の使者―エンジェル・メッセンジャー”を増やすぞ!」 ある男の声が響いた。 ここでは、偶然手に入れた天使の細胞を人間に取り込む実験を行っていた… 少年が選ばれた理由は、 『孤独であったから』 研究員は孤児園に金を出した。それも多額の。 そして、少年は裏切られた… 信頼も 友情も 安心も 約束も … そして、少年は施設に連れてこられた‥ まだ、何もわからぬまま実験を受けた。 安心を寄せれる相手もいない。正確に言えばいなくなった。 激痛がはしり、声がでる。 そして、自分の中に『何か』が身体の中に入るのを感じた。フッ 少年の意識がなくなった。 「ガァァァァァ」 少年の中の天使が暴走した。 「うっうわぁ!にっ逃げろ!!」 研究員たちは、急いで逃げ出した。 ヒュンッ ザッ 「なっなに!」 少年は研究員たちの前に現れた。 ガッ ドカッ 「ガァァァァァ」 「ギャァァァァァァ」 シーン 少年の中の天使の復讐が終わった。 バタッ 少年の身体が天使の行動についていけずたおれた。 「チッ このクソ餓鬼が!手間かけさせんじゃねぇよ!」 長身で顔に十字の傷がある男が少年を担ぎ上げ、施設から出た。 これが、今から十年前の出来事だった。 少年と後の師匠となるクロウ・ディーマンとの 出会いである…
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