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「先ほど電話を掛けた者の上司に当たる者なのですが…」
…上司
なら、話しは早い。
「あの、
「あ、…はい。」
「だったら、自分の携帯の番号を間違わないように、ちゃんと教育して下さい。」
「えっ?」
「じゃあ、失礼します。」
そう言って電話を切った。
携帯のディスプレイを見る。
「…塩崎。」
「あっ、はい!どうでした?!」
後部座席から塩崎が身を乗り出す。
「携帯の番号言ってみて。」
「えっ?」
「携帯の番号言ってみろって。」
運転席の田原がニヤニヤしながら言った。
「…090-×××-××××です…けど。」
俺は溜息をついた。
「下2桁が逆。」
「マジっすか?」
俺は塩崎の問いには応えず、着信履歴に塩崎の名前を見つけるとボタンを押した。
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