不安

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結局週末俺は瑞希の部屋を出て家に帰った。 …美優の家には、なんだか行きにくかった。 「全くこの不良放浪息子!」 そう言いつつも、久々に帰った俺にハンバーグを作ってくれる母親。 「…なぁお袋、普通の幸せって何だろな?」 真面目な顔して聞く俺に母親はケラケラ笑い出した。 「お前、なんか変なモンでも外で食って来たの?」 「…もういいよクソババァ」 ふてくされる俺を見て母親が散々笑ってから言った。 「普通の幸せってのはね、 嬉しい時は一緒に笑ってくれて 怒った時はなだめてくれて 悲しい時は支えてもらって… 喜怒哀楽を一緒に感じてくれる人に出会える事だって思うよ」 …喜怒哀楽… 「アンタだってそういう友達いるだろ? 優斗くんも美優ちゃんも。 それってすごい幸せな事なんじゃないの?」 「…そうかもな」 「ほら、サッサと食いなさいよ。 片付かないからね」 俺はお袋の作る、やけに形の悪いハンバーグを口に放り込んだ。  
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