3231人が本棚に入れています
本棚に追加
俺の耳に確かに聞こえた鈍い音。
涼から離れた的場亮輔の手が…
真っ赤な血で染まっていた…。
「てめぇ…殺すぞ!」
唸るような低い声で言った涼に怯えた的場亮輔が、腰を抜かしてその場から後ずさりしたかと思うと、そのまま立ち上がって一気に逃げ出して行った。
「…涼さん…?」
ゆっくりと俺の目の前で崩れ落ちて行く涼の背中…。
涼の白いスーツが赤く染まって行く…。
倒れた涼の胸を…
タガーナイフが貫いていた…。
最初のコメントを投稿しよう!