温もり

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「瑞希…話がある…」 急に真面目な顔をした俺を不思議そうに見上げる瑞希の肩をそっと抱いて、リビングのソファーに座らせた。 「涼さんな… 俺の代わりに的場に刺されて…     …亡くなったんだよ…」 俺の言葉を黙って聞いていた瑞希の顔がこわばって行く。 「………いつ……?」 「…もう…1ヶ月になる…」 瞳からみるみる涙が溢れて、ポタポタと音を立てて、握りしめた瑞希の拳に落ちて行く…。 「…ゴメン瑞希…   …俺のせいで…          …涼さん…死んじゃった」 俺も耐え切れなくなって涙を溢れさせてしまった。 ゴメン瑞希… お前のもう片方の翼… 俺がもぎ取ってしまった…。  
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