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俺は瑞希の手を握って言った。
「だから…俺に命の欠片をくれて思い出させようとしたのか?」
俺の言葉に瑞希はゆっくり頷いた。
「そうよ…
だって桔平には私や涼みたいな生き方して欲しくなかったから。
誰かを心から愛して…
桔平には幸せになって欲しかったのよ…
だけど…
桔平と肌を重ねれば重ねるほど、私はどんどん桔平が好きになってしまって…
言葉に出して言ってしまうと自分の寿命を受け入れられなくなるって怖くって…
ずっと言えなかったけど…」
俺を本当に愛しそうに見つめた瑞希がポツリと言った。
「…桔平を愛してる…」
優しく触れて来た瑞希の唇を受け止めた…。
瑞希…
お前を心から愛している…。
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