普通の幸せ

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美優が作ってくれたのは… 俺の大好きなハンバーグだった。 「瑞希さんのには叶わないかもだけどね! 桔平、ハンバーグ好きでしょ?」 ニコニコ笑って言う美優。 俺と優斗はガツガツとそのハンバーグに食らいついた。 「ん…うめぇ」 「うん…意外とうめぇ…」 二人の反応を楽しそうに見てた美優が、スクっと立ち上がって瑞希の遺影の前に座って手を合わせて言った。 「瑞希さん、桔平は大丈夫です。 私と優斗がこれからもずっと支えて行きます。 だから…安心して眠って下さいね」 美優の背中を見つめながら優斗が言った。 「女って強ぇぇな…」 ホントだな… いつの間に美優はこんな強くなったんだろ… 瑞希が亡くなる前も強いなって思ったけど… 女ってすげー。 急に大人びて見える美優に俺は驚いていた。  
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