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昔ながらの小さな定食屋で、俺は涼と向き合って味噌汁をすすってる。
「ここのメシ、うまいだろ?」
「…はい…」
「しっかり食えよ若者」
朝からビールを飲みながらメシを食うこの涼って男の様子を伺いながら俺はメシをかき込んだ。
「お前…瑞希とヤッたんだろ」
いきなり言われた俺はメシを吹き出した。
「…お前面白れぇヤツだな」
冷静な顔して言う涼と言う男に俺は何て答えていいのか解らず箸を置いた。
「…すいません」
俺が頭を下げると、涼は意外にもクスっと笑って言った。
「…アイツの気が済むまで飼われてやってくれ」
「…はっ?」
「まぁ瑞希はお前に本気で惚れる事はないだろうけどな。
アイツは俺以外の男には惚れない」
「…すごい自信ですね…」
「…お前もそのうち解るよ」
涼は、残りのビールを一気に飲み干した。
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