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「あの人…何者なんですか?」
俺の質問に涼は再びクスっと笑って言った。
「瑞希は心ってヤツを持たない女だ。
だからお前はあの女に感情ってモノを持つな。
傷つくだけだぞ。
俺が手ぇ出すなって言ったのはそっちの意味だ」
「…イマイチ解らないです」
涼は味噌汁のお椀を片手で持ってすすってから、ふふっと鼻で笑った。
「アイツはな…
…あと1年しか生きられないからだよ」
俺は表情ひとつ変えずに言う、涼の冷酷な目を見つめて固まった…。
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