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その時、俺のポケットのケータイがけたたましく鳴りだした。
「桔平…んっ…ケータイ…鳴って…る…」
俺は仕方なく、瑞希から離れてケータイを取り出した。
「ったく、誰だよ、邪魔しやがって」
そう言いながらケータイを開くと、非通知の表示。
…俺は嫌な予感がした。
「…もしもし」
「倉橋桔平くん、こんにちわ」
…この声は…
的場亮輔だ…。
「なんでお前が俺のケータイ知ってるんだよ…」
「ハハハ…倉橋くんの大切なモノ、今から壊すから」
「あ？何だよ大切なモノって」
クスクス笑った的場が言った。
「春山…美優ちゃん。
取り返したかったら今すぐ、ビリヤード場跡に来いよ！
一人でな！」
ブツっと音を立てて切れたケータイを俺は見つめて呆然とした…。
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