足りないピース

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ケータイを持ったまま立ち尽くす俺の姿を見て瑞希が心配そうに俺を覗き込む。 「桔平…どうしたの?」 「…ゴメン、瑞希…俺ちょっと行って来る」 俺は瑞希の部屋から飛び出した。 ビリヤード場跡まではここから10分くらいだったはず。 俺は必死に走った…。 …美優…! ネオンの街の外れにあるビリヤード場跡… 俺は勢い良くドアを開けた。 「美優!!」 俺の目に飛び込んで来たのは… 薄汚いワインレッドのソファーの上で、制服のブラウスを脱がされ下着姿にされて縛られてる美優だった…。 「美優!」 俺は美優に駆け寄って、自分の制服の上着を着せた。 「大丈夫か?!」 涙いっぱいで俺を見上げる美優の瞳に俺の怒りが爆発して行く。 「倉橋桔平さん、待ってたぜ」 後ろから聞こえたアイツの声に俺は立ち上がった。  
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