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美優の口に貼り付けられたガムテープを外してやると、美優は涙をボロボロこぼしながら言った。
「桔平…ゴメンね…私がバカだから…」
「いや…美優大丈夫だったか?」
「うん…助けに来てくれて…ありがとう…」
「俺のせいで…怖い思いさせてゴメンな…」
……ホントにゴメン。
俺は涼と一緒に美優を送って、瑞希の部屋へ向かって歩いていた。
「さっきの子、お前に惚れてんだろ?」
「…さぁ…」
「とぼけんなよ」
「…はは…」
涼に頭を小突かれて俺は笑うしかなかった。
「それより…あんまり瑞希心配させんなよ」
「…はい…」
「アイツが俺に助けてくれなんて頼んで来たの、初めてだったんだぞ」
「…そうなんですか?」
涼はクスっと笑った。
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