足りないピース

6/7

3231人が本棚に入れています
本棚に追加
/147ページ
「まぁあんな場所に一人で乗り込んだお前の根性は買ってやるよ。 瑞希の最期の時だけ俺に返してもらうけどな。 俺はもう瑞希を抱かねぇから」 「え?」 「先週末、瑞希に言われたよ。 桔平の悲しい顔、もう見たくねぇんだとさ」 「………いいんですか?」 涼は立ち止まって俺をじっと見た。 「その代わり、もっと強くなれ」 「…はい…」 「瑞希を俺に返すまでキッチリ守れるような男になれよ」 俺はそう言った涼さんがあまりに悲しそうに見えて胸が痛んだ…。 この人は…この人なりに… 瑞希を愛しているんだと…。  
/147ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3231人が本棚に入れています
本棚に追加