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「私の病気はね、急性骨髄性白血病よ。
骨髄移植をしても生存率は30から40%しかないんですって…
余命1年って言われたけど…
正直自分でもいつまで生きれるのか解らないわ…」
俺は何だか急に不安になって瑞希に聞いた。
「骨髄移植は…するんだろ?」
瑞希はニコっと笑って言った…
「する気はないわ…
だってそれが私の寿命だから。
だから…
その日が来るまで、桔平と一緒にいたいの。
我儘でゴメンね」
瑞希の言葉に俺は何も言えなかった…。
「…瑞希の命の欠片…
ひとつも残さず俺が拾ってやるよ」
俺は瑞希をきつく抱きしめた。
瑞希の最期は涼さんに返す約束だけど…
その日まで俺は瑞希を精一杯愛して生きよう…。
俺は自分に固く誓った。
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