卒業

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掃除が一通り終わって、やっと与えられた黒服に着替える。 「この後、オーナーが来るからそしたら朝礼な」 小田に言われて俺は急いで黒服に着替えた。 「さすが噂の倉橋、黒服が似合うなぁ」 着替えた俺をじっと見る小田が言う。 「…噂の倉橋って何ですか?」 「お前、この街の女の中じゃ有名だからな。 うちのキャストの女の子にもお前の事狙ってる子、結構いるらしいぞ。 一応この店はキャストに手を出すのは禁止だからな。 気をつけろよ」 小田の言葉に一瞬ドキっとしたけど、はいと頷いた。 とりあえず俺が仕事に慣れるまでの1ヶ月は瑞希と働く期間が被るのもあって、正直緊張してた。 「出勤減らすから」 そう言って笑ってた瑞希だったけど… 本当に大丈夫なのかな?と不安を感じていた。
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