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思ってたよりこの店は繁盛店らしく、あっと言う間にテーブルが埋まって行く。
慣れない俺も、忙しく接客させられて全く余裕なんてなくなってた。
瑞希の様子を見る余裕もなくて、これなら店にもバレる心配はなさそうだ。
小田に指示を受けながら何とか初日を無事終えた時には、たぶん体重が2Kgくらい減ったんじゃないかってぐらいキツかった。
とりあえず初日って事で、店内清掃だけ手伝って仕事が終わったのは閉店から3時間後の朝方3時。
クタクタになって足を引きずりながら瑞希の部屋へ帰った。
「おかえり桔平」
「ただいま瑞希」
「疲れたでしょ?」
「あー…マジでキツいわ」
愚痴を吐く俺を見て瑞希がクスクス笑ってる。
「キャストに苛められなかった?」
「…初日だったからな」
「慣れて来たら黒服はキャストの愚痴も聞いてあげなきゃなのよ」
「…マジ?めんどくせぇな」
「桔平はキャストの間でもう人気あるから大変かもね」
笑って言う瑞希を見つめながら俺は恐怖を感じていた。
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