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「…なんで瑛梨香さんがそれを?」
「だから言ったでしょ?
No.1の私に嘘はつけないのよって。
それに瑞希は桔平の事なんて愛してないわ。
あの子が愛してるのは涼よ。
今も昔もね」
…俺は何も反論出来なかった。
俺自身もそう思ってたから…。
「あれほど浮名を流してた倉橋桔平って男が、あんな瑞希ごときでどうしちゃったの?
アナタらしくないわ。
自分がもうじき死ぬって桔平に言って同情でも買っただけでしょ?」
「同情なんかじゃねぇ…」
「いいえ、同情よ。
桔平は瑞希に同情してるだけ。
それって本当の愛なんかじゃないのよ?」
…違う!同情なんかじゃ…
「桔平…もう無理しないで…
私がその苦しみから救ってあげる…」
瑛梨香の柔らかい唇から滑り込んで来た舌が俺の心に絡みついて行く…。
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