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結局俺はそのあと、瑞希と話す事も出来ずにそのままソファーで眠った。
ふと目覚めるとテーブルに
『買い物に出かけて来ます』
と書かれたメモが置いてあった。
俺はそのメモをクシャっと握ってゴミ箱に投げた。
こんなに今でも俺は瑞希を愛してるのに…
どうしていいのか解らなくなってただ呆然とした。
涼の言った
『お前は俺と瑞希の救世主』
って言葉が重くのしかかる。
俺は…救世主なんかじゃない。
結局瑞希に何もしてあげれずに、ただ苦しめてるだけなのかもしれない…。
それでも…俺の中の瑞希は愛しいままで…
俺は瑞希が買い物から帰る前に家を出た。
今の俺には何も瑞希にかけてやる言葉が見つけられなかったから…。
行く宛てもなく俺は薄暗いあの喫茶店へと入って行った。
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