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「俺…家に戻って瑞希と話して来ます」
「あんまり瑞希泣かせるんじゃねぇぞ」
「はい!」
単細胞な俺は、喫茶店から出て全力疾走で瑞希の元へ走った。
早く瑞希を抱きしめてあげたくて…
裏切ってゴメン…
信じてあげなくてゴメン…
俺が感じる瑞希への愛情は同情なんかじゃない。
これは確かに愛なんだ。
瑞希の部屋のドアを開けて、俺は一気にリビングへと駆け込んだ。
「瑞希!」
だけど瑞希の姿が見当たらない。
寝室を見ても、バスルームを見ても、そこに瑞希の姿がなかった。
トイレのドアをノックしても返事がなくて、俺は諦めてキッチンにドリンクを取りに行き足元を見た。
「瑞希!!」
そこには真っ青な顔をして倒れている瑞希の姿があった…。
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