冷たい現実

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「瑞希!しっかりしろ!!」 マンションに救急車が到着して瑞希が運び出される時、瑛梨香が最上階のベランダから俺たちをじっと見つめていたのは気づいてたけど、俺は瑞希と一緒に救急車に乗り込んだ。 …お願いだ、瑞希… このまま逝ったりしないでくれ! 救急車の中でずっと瑞希の手を握っていた…。 病院に着いて、緊急処置室に運ばれた瑞希を見送って、俺は涼に電話をかける。 「涼さん、瑞希が倒れて…!」 「どこの病院だ?!」 「総合医療センターです」 「すぐ行く!店には俺が連絡しておくから心配するな」 涼の心遣いに本当に感謝した。 瑞希と一緒にいるなんて店には絶対言えないし、正直俺はどうしようかと悩んでいたから。 処置室の前で、椅子に座ったまま、ただひたすら俺は祈り続けた。 まだ…瑞希と出会ってから3か月弱しか経ってないのに… まだ逝かないでくれ… 時間だけが過ぎて行く中で、俺は今にも崩れ落ちそうな体に必死に耐えていた…。 忙しそうに出入りする看護師の姿にすがりつきたい思いでいっぱいだった…。 お願いします… 瑞希を…助けて下さい…。  
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