冷たい現実

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朝一番で涼が来たけど、瑞希の顔を見て安心したのか 「じゃ俺は仕事行って来るわ」 そう言ってすぐに帰って行った。 きっと、俺と瑞希をなるべく二人だけにしようと涼なりに気を使ってくれてたんだろう。 「俺もいったん家に帰って瑞希の着替え持ってまた来るからな」 そう言って、病院を出た。 病院を出るとすぐに涼から電話が鳴る。 「店の方はオーナーにお前と瑞希の事は話つけたから心配すんな。 まぁ瑞希の様子見て出れる時だけ仕事に出りゃいい」 「すいません涼さん、面倒ばっかかけちゃって…」 「そんな事は気にする必要はねぇよ。 それよりな… 的場亮輔…覚えてるか?」 「…はい」 「あの野郎…まだお前を狙ってるらしいから気をつけろ。 どうも稲本会に入ったらしい」 「…解りました」 俺を心配してくれる涼の言葉に感謝したけど… 今の俺は的場亮輔なんてどうでも良かった。 俺の頭の中は瑞希で埋め尽くされていた…。
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